新春撞き初めと言う事で悪友と連れ立って近所のビリヤード場へ。

ベタなお話ですが1年の計は元旦にありと言う事で普段は最初の30〜40分は
ウォーミングアップを兼ねて練習モードでやってるところを
年明け一発目の撞き初めで今年1年を計ろうではないかといきなりガチ宣言。
ルールは8ボールの3セットマッチ。

ちゃんとバンキングで順番を決めてみたら俺が先攻に。
脅迫神経症並に縁起やらゲンを担ぐタチなので今年の更なる
上達&飛躍を祈願しつつ万感の思いを込めて今年の初ブレイク。

タップが手玉を叩く。

基本に忠実に撞いた後もヘッドアップせず、フォロースルーのまま玉の行方を追う。

乾いた音と共に弾け、テーブル上に美しい放射線を描く的玉。

そしてコーナーポケットに向けて一直線に転がる純白の手玉…。

2003年の初ブレイクはスクラッチという泣ける幕開けに。

その後1セットづつ交互に取り、勝負は最終ラウンドに。
友人は手堅く的玉を落とし、早くもリーチ。
そして俺は的玉3球を残し敗色濃厚。

「…負ける…のか…」

敗北が頭をよぎる。
ガチ宣言なんかするんじゃなかった…

―決勝球を睨む友人。
厚みを読み、撞球姿勢に入る。
息を詰めて狙いを定め、バックスウィングに入る。
周囲の空気がテーブル上に凝縮し、風景すら歪むほどの集中力。

タップが手玉を叩く時を待つ一瞬の静寂。

「ぷう」

屁が出た。

タップが届く前に静寂が破られた。

不意の音に惑わされたタップは手玉のあらぬところを叩き、決勝球を
ようやくかする程度に。

許せ、俺の腸は人一倍寒さに弱い。

攻守変わって残りの的玉をすべてポケットに。
お互い残るは決勝球のみ。
これを決めれば勝利。
逆にファウルすれば即座に敗北。

鼓動が高鳴る。

一旦ベンチに戻りタバコを一服。

チョークを塗り、目標ポケットを決定。

姿勢に入り厚みと手玉の行く末を読む。

きつ目の右フリ、外せば相手に絶好のチャンスを与えてしまう。

そこで右にひねり気味のドローショットを選択。

極限の集中力で脳をフル回転させ全身に神経を行き届かせる。

素振りで体の緊張をほぐし、撞点の確認。

…いける。

全神経をキュー先に傾け、完璧なフォームでキューを送り出し…

「はぁうっ!」

突如衝撃が肛門から背骨を伝い、全身の筋肉を跳ね上げさせた。

タップは手玉の上部3mmの部分を叩き、
決勝球に届く遥か前にその前進を止めた。

ふりかえって我が尻を見る。

キューが刺さっている。

キューの根元に目をやれば完璧なフォームの友人が。

遠山:「○○君なんですかそれは?」

友人:「いや、大事な場面で出さんように栓をしてあげようかと。」

さすが我が友。
俺の打ち出した手玉は決勝球にかすりもせず、ファウルに。

―そして敗北。

2003年の行く末を占う大事なラウンドは

 ―友人の肛門襲撃により敗北―

という結果に。

皆さんの新年一発目はいかがでしたでしょうか。

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